1ヶ月で起業家になる

ここ最近の様々なインターネットビジネスの成長は目覚しいものがある。TwitterからFacebook, そしてAirbnbからUberなど、数年前には世の中に存在していなかったものが猛烈な勢いで成長し、世界の多くの地域で人々の生活に影響を与えるものになっている。

こうしたサービスの多くは、比較的若い世代の起業家が始めたものが多い。大学で情報工学を専攻し、学生時代に立ち上げたサービスをそのまま商用化して起業というストーリーは良く聞く話である。

だから、プログラミングなどやったことがない、文系だ、という人々には、こういうサクセスストーリーは関係ないと思ってしまうかもしれない。だが、実はこうした未経験者、あるいはノンプログラマーがTechビジネスを立ち上げるというケースが出始めている。

2015年8月25日付のInternational New York Timesは、体に障がいをもつ若者2人のストーリーを報じている。この若者の一人はロンドンで弁護士をしていたが、障がい者ユーザに役に立つAirbnbのようなサービスを立ち上げたいと思い、One monthというeラーニングでRubyを学び、プロトタイプを作って投資家からの支援を得た。このサービスはAcommableとして提供されている。

One monthでは文字どおり1ケ月、わずか月50ドル程度の授業料で様々な技術的知識と起業に必要なスキルを学ぶことができるそうだ。

最近、人工知能の発展で、雇用が失われるのではないかという議論が活発になっている。ブリニョルフソン&マカフィーの「機械との競争」、フレイ&オズボーンの「Future of employment」などをきっかけに議論が高まっているが、これといった対応策は明確ではない。

そのような中、短期間に新しいスキルを習得してキャリアチェンジができるようになることは、一つの可能性を示している。もちろん、誰でもできることではないし、やりたいことでもないかもしれない。また、International New York Timesが報じているように、このようなキャリアチェンジには「Learn how to learn」(学び方を学ぶ)ことが必要だ。

そのような意味では、昨今大学教育のあり方が議論されているが、「Learn how to learn」こそが、これからの時代に必要な教養、すなわち教養2.0であるとも言えるかもしれない。